【四季肴酒家 きなり応援プロジェクト】 雪男 純米酒

8月17日の早朝。
修行時代にお世話になったシェフから一通のメッセが届きました。
「きなりの林君 聞いたか？」
嫌な予感に全身が粟立ちました。

新潟県南魚沼市にて営業されている県内でも人気の居酒屋「四季肴酒家 きなり」さん。
店主の林さんには、新潟県長岡市のカネセ商店様での修行期間中に大変可愛がって頂き、自分もきなりさんに幾度となくお邪魔していました。
修行を終え地元に戻ってからもお酒の注文を頂いたり、一昨年には山形までお越し頂き飲み交わしました。

8月16日。
趣味の登山の為訪れていた、群馬県の武尊山の登山道より外れた斜面に転落している林さんが登山中の男性によって発見されました。
男性がすぐに119番通報してくださり、群馬県の病院へと緊急搬送。
林さんは転落時に頭と背中を強く打っており、脳挫傷、背骨・あばら・肩甲骨の骨折、片方の肺が潰れ血胸、という状態だったそうです。
一時は危険な状態で、医師からは後遺症は残るだろうとのお話しでした。

当時は修行時代の共通の知人に連絡を取って情報を集めたり、奥様の瞳さんのSNSで現況をなんとか把握していました。
林さんとのたくさんの思い出が蘇り、そしてご家族様の気持ちを考えると身が引き裂かれる思いでした…
また林さんをカウンターに立たせて欲しいだなんて言いません。どうかどうか命だけは…そう心から祈っていました。

発見から3日後の19日。
意識が戻り、記憶障害が僅かにあるものの会話ができるように。

23日。
脊髄に損傷を与えないための背骨の手術を行い、無事成功。
手足も自分の意思で動かせる状態に。
その後はリハビリを開始でき、毎日できる事が一つずつ増えてきていると瞳さんよりご連絡頂きました。

そしてこの文章を打っている本日9月11日。
地元南魚沼市の病院へと転院されました。

あれだけの重傷を負い、あらゆる後遺症やリスクが懸念されていた中、この回復は文字通り「奇跡」としか言いようがありません。
林さん！奇跡体験◯ンビリバボーに出れるじゃないすか！！
本当に、本当に良かった。
お酒を愛し、食材を愛し、そしてお客様と仲間をずっとずっと愛してきた林さんだから起きた奇跡だと思っています。

現在の「四季肴酒家 きなり」はずっと林さんと2人で一緒に営業してこられた弟さんが必死に守っていらっしゃいます。
林さんがまたカウンターに立つその日まで、自分にも何かできる事はないのか…

修行先である新潟県長岡市 カネセ商店 菊口社長に相談した所、すでに応援酒に向けて動かれていてご助力を頂きました。
以前より、きなりさんと交流があり地元南魚沼市で鶴齢・雪男を醸す「青木酒造」の阿部様を紹介して頂き、特約店ではありませんが特例という事で商品を快く分けて頂きました。
阿部様、改めまして今回は我儘を聞いてくださりありがとうございます。

お二方のご助力とご理解・ご協力の下「応援酒」という形で林さんをサポートしていく事に決めました。
当店で販売させて頂いた「雪男 純米酒」の収益金額は全額、奥様の林瞳さんに寄付いたします。
また林さんがきなりのカウンターに立つ為には、これからたくさんのお金と時間を要します。
皆様のお力をお貸し頂ければ幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

この［四季肴酒家きなり応援プロジェクト］ 雪男 純米酒の収益金額は全額、奥様の林瞳さんに直接寄付いたします。
まるはち酒店及び、大内誠個人には一切帰属しません。

魚沼産コシヒカリの名産地で知られる南魚沼市。
そんなブランド米を育てるのに必要不可欠なのがやはり水です。
南魚沼市の水は超軟水。
そんな軟水で仕込まれた雪男はなめらかな舌触りと、お米のホコホコとした旨味、切れ上がりの良いシャープな味わいのコントラストが美しいお酒です。
冷やしてキリッとシャープに、温めるとより旨味が滲み出す、まさに冷やしてよし燗にしてよしな1本です！
ハレの日のご馳走から、普段の晩酌まで受け止める懐深い味わいをお楽しみください。